作曲ができない人には何が足りていないか
皆さん何かを作り始める時にどこまでイメージしてから始めますか?
作曲をする時、「どう作ったらいいか分からない」「スランプだ」という話をちょくちょく聞きます。何が分からないんだろう?気になったので皆から聞いた話を分析してみます。
僕は「降りてこないと曲が書けない」なんてタイプではないですし、むしろ書こうとしないと曲は書けません。おそらくこれって曲を書くためのノウハウや思考パターンがあるんですよね。なので、曲をかけない人の原因と、曲を書くために意識すべき観点をまとめてみました。
曲が書けない原因
先ず一番大きな原因は何か調査したところ、以下のようです。
「最終形のイメージができない」
これ勘違いしがちなのですが、最初からゴールイメージを明確に思い浮かべられないのは当たり前。というか、最初は思い浮かべた通りに完成させることができない、という言い方もあります。まぁこれが最初からできたら誰でも作曲できてしまいますしね。最初からイメージ通り作れるのは一部の天才、若しくはかなりのベテランのみです。
では最終形がイメージできないというのはどういうことなのでしょう?私が考える理由の1つは、進んだ位置から見えるゴールが変わるからです。↓のような図を見ると分かりやすいと思います
このように、最初は山場①の向こうが完成だと思い込んでいても、山場①を越えた瞬間に次の山場②が見えてくるなんてことはよくあります。初心者であればあるほど、予想外の山は沢山出てきます。こういう所で躓いて諦めてしまう人も少なくありません。
また、選ぶ選択肢によって最終的にできあがる物も変わります。
1つの曲でも仕上げ方は色んなパターンがあります。選んだ選択肢によっては、当初やりたいと思っていたアレンジができなくなることもあります。極端な例を挙げると、ギターを全編入れてしまったため、ピアノを差し込む隙間が無くなってしまった。ピアノとギターの音がぶつかって不自然な感じになってしまった。みたいなことになります。アレンジで言うとピアノでバックングするか、ギターでバッキングするかを変えるだけでどう作っていくかが劇的に変わりますよね。
ただこれは制作者の熟練度によってどこまで遠くのイメージを創造できるかが変わってきます。この熟練度を上げるためには、音楽理論の勉強や楽曲分析を1つ1つ積み上げていくしかないのですが、今回はそれを補うためにどう楽曲制作を進めたらいいか考えてみました。
山場を乗り越えるための対策
私が思うに山場を乗り越えられない人は「曲を構成している要素」を理解できていません。具体的に挙げると、
・曲のテーマ
・メロディライン
・コード進行
・使用する音色、楽器
などなどです。
なので、これを重要な物から決めてしまいましょう。ざっくりと制作の流れを書き出すと以下のような感じでしょうか。
①先ず楽曲の土台であるテーマを決めましょう。例えば「テーマ:恋愛」とします。このとき内容はより具体的な方が良いです。
②それに従って、自分の思う恋愛に合ったロマンチックなメロディラインを1コーラスのみ考えます。
③そのメロディに合うコードを当てはめます。
※このとき余計なアレンジは考えず、伴奏とメロディだけで考えることをオススメします。アレンジしながら考えると、メロディやコード進行とは関係無いところで躓いて先に進めなくなる可能性があるからです。
④楽曲とコード進行が1コーラス決まったら、それをフルコーラスの構成に膨らませる。
⑤アレンジの概要を考える。(ピアノ主体、ギター主体、激しい、ゆったり、…)
※このときテーマやメロディーが明確になっていると、アレンジに迷った場合の判断基準となります。
⑥ミックス
⑦マスタリング
とはいえ、この流れを組めば絶対大丈夫!なんてことはありません。僕も未だに駄作を量産していますのでね。。。という訳で最後にコツというか、今まで自分が失敗してきた中で得た教訓を残しておきます。
◾️とりあえず始めてみる
最近自己啓発の記事でよく見ますね。完璧に準備できるまで動き出さない人がいるけど、最初から完璧になることなんてないから!すぐ動け!みたいなの。まぁ一理ありますよね、動かなかったら何もできませんし。諦めたらそこで試合終了です。楽器を持った瞬間に良いアイデアが浮かぶなんてことは往々にしてありますので、つべこべ言わず作り始めるのが吉です。
◾️構想~完パケまでを何度も繰り返すこと
やっぱり一度最後まで作らないと曲作りの全容が把握できませんし、理想形に何が足りないのかも把握できません。重要なのは、失敗してもいいからトライ&エラーを繰り返すことです。なので、何曲も何曲も作ることでみんな良い曲が作れるようになっていくのです。僕の経験上、デキる人はそれだけ努力しています。
これで楽曲制作に困っているが少しでも減ればいいのですが、突き詰めると一人一人理由は違います。ただ今回取り上げた事ができていない人にはやってみる価値があるハズ!
今後は音楽理論とか機材について掘り下げて書いてみようかな。